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『街の上で』感想、考察。若者たちのリアルを切り取った群像劇。おすすめ!

『街の上で』を観ました。
下北沢で暮らす若者たちの群像劇で、とても親近感のわく映画でした。
何とも言えないリアルなやりとりや空気感に、ニヤつかずにはいられない…!
評価90点   

※画像は映画.comより引用

『街の上で』作品情報

監督:
今泉力哉

脚本:
今泉力哉、大橋裕之

キャスト:
若葉竜也、穂志もえか、古川琴音、萩原みのり、中田青渚、村上由規乃、遠藤雄斗、上のしおり、マヒトゥ・ザ・ピーポー、カレン、柴崎佳佑、左近洋一郎、小竹原晋、廣瀬祐樹

共同脚本の大橋裕之が監督、製作した映画『音楽』もとても笑いのセンスが抜群でした!本作も笑いのタイミングがばっちり。

『街の上で』あらすじ

下北沢の古着屋で働く、荒川青(若葉竜也)は彼女の雪(穂志もえか)に浮気されたうえ、振られてしまい納得がいかないでいた。彼女のことを引きずりながら暮らしていると、学生映画の監督をしている高橋町子(萩原みのり)に自主映画に出演してほしいと頼まれる。
舞い上がった青は本屋の店員の田辺冬子(古川琴音)に演技の練習を手伝ってもらう。彼女の勤め先の店長は昨日亡くなってしまい、彼と不倫関係だった田辺は思いがけず青に心境を吐露することになる。
映画の撮影の日に、撮影スタッフをしていた城定イハと仲良くなった青は打ち上げの後に彼女の家に招かれるのだった。

『街の上で』感想、考察

身近な友達の生活を覗き見たような、いつかの会話を思い出したようなとても身近に感じる作品でした。
ありがちな会話シーンや若葉竜也くんの絶妙な演技に、にやにやせずにはいられなくて、クライマックスでは声を出して笑ってしまいました...!

今泉監督作品は、「好きになることってどんなこと?」というのがテーマにあるようにいつも感じます。
最近では『愛がなんだ』で片思いの極地を描き、『his』では宮沢氷魚と藤原季節主演で繊細な恋愛と親子の絆を描いていました。

そんな最近の今泉監督作品の中で本作は、より多くの人に親近感が沸くようになっているのではないかと思います。

それは、言葉に表しにくいだれかを好きになるという心の動きや、好きになるとどうなるのか。ということを、ごくナチュラルに描いているからです。

それは、長まわしの自然な会話シーンの多用や、登場人物たちの絶妙な身近にいそうな感じが肝になっているといえるでしょう。

ほとんどの人々は、大きな変化のない毎日を過ごしていて、そんな中でも振り返ってみると少しずつ新たな出会いや別れがあったり、結びつきが生まれてくるものです。

人と人が出会い、予期せぬ変化が生まれる人生の愛おしさを感じさせてくれる映画だと思います。

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