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『ウィッシュルーム』感想、考察。あらすじネタバレ。願いを叶える部屋を手に入れた夫婦の恐ろしい顛末。【無料で観る方法】

2021年3月17日

U-NEXTで『ウィッシュルーム』を観ました。

願いを叶える部屋を手に入れた夫婦が、思わぬ災難に見舞われるサスペンス映画です。

『007 慰めの報酬』でボンドガールを務めたオルガ・キュリレンコが主演しています。

評価65点   

『ウィッシュルーム』作品情報

監督:
クリスチャン・ヴォルクマン

【過去監督作】
モーション・キャプチャーによるアニメ「ルネッサンス」(2006)。2054年のパリを舞台にしたSFアクション・フィルムノワール作品です。

ダニエル・クレイグや、ジョナサン・プライスが声優として参加しています。

キャスト:
オルガ・キュリレンコ、ケヴィン・ヤンセンス、ジョシュア・ウィルソン、ジョン・ブラインダーズ、フランシス・チャップマン

現在41歳とは思えない美貌のオルガ・キュリレンコ。『007 慰めの報酬』のボンドガールのほか、『ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲』や『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』に出演しています。

 

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『ウィッシュルーム』あらすじ【ネタバレあり】

IMDbより

ニューヨーク州の北部スプリングウェル郊外に引っ越してきた夫婦。妻のケイト(オルガ・キュリレンコ)は翻訳家、夫のマット(ケヴィン・ヤンセンス)は売れない画家をしていた。

引っ越してきた一軒家から前の住人の家具を運び出して片付けていると、マットは壁紙のうしろに不思議な模様の扉を発見する。

部屋の奥には大量のコードが張り巡らされており、様子を見に来た電気工からは触らない方が良いと釘を刺されたのだった。

昔その家では前の保有者であるポール・シェーファーと妻のマデリンのふたりが殺されており犯人の男はいまだ※”身元不明(=ジョン・ドウ)”なことが分かった。

その部屋でマットが名画や大金願うと、次から次へと現実に現われた。酒を乗みドレスを着て大金の中ではしゃぐふたり。

ダイヤを頭からかぶったり宇宙服を着たり、やりたい放題で楽しんでいた。

マットはもう一度子作りをしようとケイトに話すが、二度の流産を経験したケイトは自信がなかった。

そしてマットがいないうちに部屋で子どもを願い、作らせたのだった。
帰宅したマットは怒って、部屋に頼んで消すように問い詰めるが寸でのところで心がゆらいで、子どもを消すことができなかったのだった。

部屋の秘密を知るために、ジョン・ドウ(身元不明)に警察へ面会しに行った夫。その男からは「あの家を出ろ」といわれたのだった。

その帰り道にガソリンスタンドでお金を払おうとしたところ、たちまち消えてしまったことからあの部屋から得たものは家を出ると劣化して消えてしまうことが分かる。

ケイトが赤ん坊を抱いて外に出ると子どもが泣き叫び、急いで家の中に戻ると赤ん坊だった子は成長して少年になっていたのだった。

家の外に出たがる息子シェーンをどうにかなだめながら育てていたケイトは満身創痍だった。

一方マットは壁紙や地下室の模様について調べていた。そして拳銃を買って撃つ練習を森でしていた。

マットはジョン・ドウと電話で話し、「人間が自由になるには創造主を殺さなければいけない」と告げられる。

つまり、自分を作り出した者を殺すことで外の世界でも生きられるのだ。

ジョン・ドウの母親は夫を殺した後、ジョン・ドウを外の世界でも生き延びらせるために無理やりジョンドウに母親も殺させたのだった。

真相を知ったケイトとマットは動揺する。ケイトは思いつめて車でスピードをあげて事故を起こそうとするが思いとどまる。

家ではシェーンに、本当の父親はどこだと問い詰められたマットが事実を告げてしまった。

翌朝、シェーンは自ら外に出た後家に戻り青年の体になっていた。マットが隠し持っていた銃でケイトとマットを脅すシェーン。

もみ合いになった末、目を覚ましたケイトはマットからシェーンは外に出て死んだと告げられる。しかし、実際はそこは部屋の中で、シェーンがマットの姿をしているのだった。

一方目を覚ましたマットは急いで部屋の中へ行き、ケイトを探す。広い林の先に家があり、家の中にはケイトとマットの姿をしたシェーンがいたのだった。

ケイトはどちらがシェーンなのか分からず迷うが、「シェーン」と呼んで振り返った彼を階段から突き落として気絶させる。

家の中を逃げ惑うケイトとマットだったが、そこは永遠にシェーンが作った空想の家の中なので外に出られない。

そこでケイトとシェーンはニセモノの2人を作り出して、シェーンにマットを殺させたのだった。実際のケイトとマットはそのすきに林を抜けて部屋の外に逃げることができたのだった。

追いかけてきたシェーンを抱えて外に出たマット。ケイトは家の扉を締めて、助けを求めるシェーンを締めだしてしまった。

扉の前で老いて死んでいくシェーン。最後は灰になって消えてしまった。

夫婦はモーテルに移り住んでいた。コーヒーを買って帰ってきたマットと、家の中では陽性反応が表示された妊娠検査薬を手に呆然とするケイトの姿があった。

※本名が判らない、本名を公表したくない、身元不明者のことを、英語では男性の場合「ジョン・ドウ」と言う。また、女性の場合は、「ジェーン・ドウ」と言う。起訴などにも使われる呼び名。

『ウィッシュルーム』感想、考察【ネタバレあり】

IMDbより

人間の欲が引き起こした恐怖

先が読めなくはないけれど、ハラハラ感が楽しめるサスペンス映画でした。「願いを叶える部屋」という設定が、空想世界を作り出すという発展をしたことで物語が広がったと思います。

「その部屋で作られたものは外に出すと劣化していき、灰になって消えてしまう」
「その部屋で生まれた人間は作り出した人間を殺すと外でも生きられる」

というルールが肝で、可愛い少年が心はそのままで青年に変わるというのがより不気味さを際立たせていました。

この設定をもっと応用すると、子どもが友達を望めば新たな人間が作られて、学校を望めば学校という空間が作られるって考えると面白いような気がします。

まぁ、キリがないのとそこで生まれた人間の悲しい顛末というのをテーマにするなら本作のストーリーで十分に楽しめたんじゃないでしょうか。

願いを叶える部屋を手に入れたケイトとマットが、はじめはお金や食べ物、ドレスなど贅沢品を次から次へと手に入れ散々遊びつくしたあげく、本当にほしかったものについて考える。という流れがとても人間のリアルが現われていると感じたところでした。

ラストシーン解釈【誰の子ども?】

IMDbより

最後のシーンでは、ケイトが陽性反応の妊娠検査薬をもって呆然としている姿が映し出されます。

おそらくシェーンに襲われたときに身籠ってしまったのではないかという、身の毛もよだつシーン…。

部屋が作り出した人間とのこどもを生むことが出来るのか…?その子どもは外の世界でも生きられるのか?など疑問が生まれます。

しかし、ケイトとマットはずっと子どもを欲しがっていました。シェーンに襲われた前日にケイトはマットとセックスしていたので、もしかするとマットとの子どもかもしれないのです。

そう考えると、簡単におろすことはできずに悩むだろうと想像ができます。

さらに、最後のワンカットでベッドサイドのライトが点滅していました。
あの部屋にまつわることが起きた時、電気が点滅していたことを考えると、もしかするとモーテルに逃げているというのもまだあの部屋で見ている夢なのではないかと考えることもできます。

嫌な不気味さの残るラストシーンでした。

 
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