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『パリのどこかで、あなたと』感想、考察。ネタバレなし。静かながらあたたかな余韻が残るヒューマンドラマでおすすめ。

『パリのどこかで、あなたと』を観ました。
心に影を抱える様々な人に起こりうる運命と出会いの物語だと感じました。
鑑賞直後の感想は下のTwitterのとおり。とっても素敵な映画でおすすめ!

評価点86点
〔2020.12.8投稿〕

 

『パリのどこかで、あなたと』予告編

『パリのどこかで、あなたと』作品情報

監督、脚本:セドリック・クラピッシュ

キャスト:フランソワ・シビル、アナ・ジラルド、カミーユ・コッタン、フランソワ・ベルレアン、シモン・アブカリアン、アイ・アイダ、レベッカ・マルデール

監督のセドリック・クラピッシュは『スパニッシュ・アパートメント』(2001)、『ロシアン・ドールズ』(2005)、『ニューヨークの巴里夫(パリジャン)』(2013)の青春三部作で知られるフランスの人気監督です。

『おかえり、ブルゴーニュへ』では本作の主演ふたりフランソワ・シビルとアナ・ジラルドが共演しています。

レミー役のフランソワ・シビルは『FRANK‐フランク‐』の演技が注目を集めたのち、フランス軍潜水艦サスペンス映画の『ウルフズコール』(2019)で主演を務めています。猫と戯れる姿に心わしづかみにされたひとも少なくないのでは...!

『ラブ・セカンド・サイト』が2021年5月に日本公開予定です。

公式Instagramで見せる笑顔も素敵。

 

 

メラニー役のアナ・ジラルドは映画『消えたシモン・ヴェルヌール』や『最後のマイウェイ』などに出演しているほかフランス版ロミオとジュリエットの舞台では、ジュリエット役を務めていました。最近出産した様子をInstagramに投稿しています!美しい…。

 

 

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『パリのどこかで、あなたと』感想、考察。ネタバレなし。

ポスターからしてロマンチックな恋愛ものだろうな、クリスマス前だし(12/11公開)と思って観に行ったんですが、どちらかというとじんわりと染みいるヒューマンドラマでした。

というのも、ふたりの男女が全然出会わない。出会わないから恋愛がはじまらない!

それどころかそれぞれ別の異性との関係も始まったり...。そんなふたりの接点は隣りどおしのアパートで暮らしているということです。

眠りすぎてしまう女。全く眠れない男。それぞれ仕事やプライベートでどこかうまくいかず、本調子が出なかったりプレッシャーに押しつぶされそうになる日々を送っていました。

この世界できっと同じように悩んでいる人がいるだろうテーマを取り扱っている上、そんな中で自分を肯定してあげる。許してあげることで前に進むことが出来るというストーリーは清々しいものでした。

運命を感じさせる展開は、ほっと素敵な余韻を残してくれます。

また音楽の使い方が上手く、ドラマティックな展開が起こらないふたりの生活をコミカルに描いたり、切なく感じさせるなど重要な要素を担っていました。

猫との戯れのシーンや男女の気まずい空気など思わず笑ってしまうシーンもあり、心の殻を破る姿にうるっときてしまう、しずかながらとても豊かな映画だといえるでしょう。おすすめ!

 

今回、恵比寿ガーデンシネマで観ました。都内の映画館の中でもお洒落なシアターでお気に入りの映画館です。
スクリーン数は2つでワンフロアとこじんまりとしてはいますが、往年の映画スターたちのモノクロ写真がシックな額縁に入って飾られています。

ここに来たら絶対立ち寄るのがトイレ!本当にオシャレ…。綺麗だし落ち着く空間なので誰もいないときは無駄に長居したりします。

ですが、改装のため2月28日から一時休業するとか…!こんな時なので、そのまま閉館にならないかと不安になってしまいますが、再オープンの日程発表を心待ちにしています。

 
※画像は映画.COMより引用

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